3頭ものラブラドールを飼って大変だと思っている人はきっと私の家の中が犬によって、破壊されし尽くされているとでも思っているのでしょうか??
3頭を同時に子犬から飼いはじめた場合は、イタズラ好きのラブラドールの事だから家の中がメチャメチャになるのが目に見えていますが、我が家の場合は3頭それぞれと一緒に生活しはじめた時期が最低半年以上空いて、基礎的な家の中での躾を終えてからなので家の中が破壊される事は1頭目のアインのとき以外はありませんでした。
シュタインはブリーダーが主催するセミナーに参加して競技会に出場できるほどのレベルまで仕上ることが出来ました。サラは生後10ヶ月のときに里子になってうちに来ましたが、彼女の場合は前の飼い主が臭気選別の訓練を施して訓練競技犬にするつもりだったらしく家庭犬としてのマナーは携えていませんでした。しかし、リードを離してもどこにも行かず、常に私の動きについてくる別の意味での服従はできていて、完璧ではないにしろ『マテ』と言って待たせる事も可能です。
日本人は『大変でしょう』と人にたいして言うのが好きな人種かもしれません。元大関KONISHIKIがB5サイズのノートパソコンでインターネットをしているのに対して、周囲の人間は『そんなに小さいパソコンじゃ大変でしょう』と言われていたそうです。
それと同じ感覚でしか人が私に対して『3頭も大変でしょう』という言葉を捉えていない。実際『3頭も大変だ』と自分で思っていたら、一緒に生活しているはずはない。
但し、医療費、食費など出費の面での大変さは存在します。
たとえばイヤーローションやシャンプーなどは1頭飼いの3倍のペースでなくなり、駆除されているのになぜ義務なのか疑問に思われる狂犬病予防接種やフィラリア予防、ノミやダニ対策でも3倍の出費が強いられることになります。
しかし、それらの問題も今のところあるとあらゆる『コネ』を利用し、『養うためにもっと働かなくてはっ!』と言ったプレッシャーに襲われることなく助かっています。(お世話になっている皆さん、ありがとう。感謝してます。)
フードに限ればおそらく2頭分以下の出費で品質の最高にいい物を入手しています。
確かに毎日3頭それぞれを 『飼いかた』や『しつけかた』などのタイトルで書店に並ぶ本に書かれている通り最低1日1時間の運動をさせることは出来ません。それを補うために毎朝雨の日も風の日も30分程度の自転車によるトロット運動を、週末や休日には1頭づつ公園に連れ出して遊ばせています。夕方は1頭づつ、その日の出来事を犬と会話をするように脚側歩行で散歩をしています。
妻が妊娠して出産日前日までは夕方の散歩は妻に任せました。その成果、初めての出産は安産でした。
妻が出産のため入院して朝起こしてくれる人がいなくなってからは度々寝坊する日が続きました。そんな日は3頭を一度に自転車でトロット運動と言った強攻策に出たこともあります。今でも仕事の都合で普段より早く出勤しなければいけないときもその強攻策で朝運動させています。3頭のラブラドールを連れ自転車で走るこの大男は知らない人が見たら驚くかもしれません。
たまに広い河川敷などに3頭同時に連れ出すと先頭を争うように走りまわる様子はまさに壮観です。
最近ではベビーカーに子供を乗せ近所のお店まで妻と買い物に行くのが晴れた日の彼女たちの日課になりつつあります。
「2頭同時の散歩や運動は良くないこと」などと、とあるインターネットフォーラムやメーリングリストで以前読んだことがありますが、私には[どうして???]です。
1頭から2頭。2頭から3頭と増え続けてきて何よりも常に気を付けていることは、私がリーダーであって私のコマンドは絶対だという事。どんな状況下でも権力を主張しあう後肢で立ち上がるような争い事を私は許しません。
先住犬だから偉いなどと言う事もなく、すべて平等に接しているつもりです。その為に散歩や運動に連れ出す順番も決まっていません。ただ行き先の状況によってはそれぞれの性格の違いから連れ出す犬を選んだりしていることはあります。
それぞれ個性があり比べると大変面白い。これは多頭飼いでなければわからない魅力です。
まだ幼いジュニアとも別段困った事はなく、むしろ生まれながらにして3頭ものラブラドールと一緒に生活できる事が我が子ながら、羨ましく思えます。出産前までは新生児と犬の同居がどうのこうのとやかく言う親戚もいましたが、私は聞く耳すら持ちませんでした。生まれた子がアレルギーだった場合私が犬を連れて妻と別居する覚悟もありましたが幸いその心配は無駄だったようです。
子供がハンドラーとして公園デビューする日が今から楽しみです。
このページの内容の一部は愛犬の友(99年5月号)で紹介されています。
この記事は1997年から2004年にプロバイダ統合によりホスティングサービスが終了するまでの間に公開していたホームページをblog形式にしてアーカイブ化したものです。
記事投稿の日付はだいたいなので、精度を欠きます。ご了承ください。